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来 歴

 日本で育成された最初のタンゴール(ミカン類とスイートオレンジの交雑品種)である。昭和24年に園芸試(現、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究興津拠点)において、宮川早生にトロビタオレンジを交配し育成された交雑種である。
 昭和38年に初結実し、その後の調査により有望個体として選抜し、昭和44年から暖地の試験場で試作された。昭和49年からは興津21号として系統適応性・特性検定試験に供試された。その結果、優秀と認められ、昭和54年に育成地(静岡県清水市)近くの海岸、清見潟から名を取って「清見」と命名、タンゴール農林1号として登録公表された。
(第3回系統適応性・特定検定試験 供試系統名:興津21号)
(命名登録:1979年タンゴール農林1号)

樹の特性

 樹勢は中程度で樹姿は幼木時代にはやや立ち気味であるが、結実し始めると開張してくる。枝梢は、細長く下垂しやすい。葉は中程度の大きさで、縁が波をうつ。花は小さく、花柱が大きく湾曲している。葯が退化しており、花粉を全く生じない。
 樹体の耐寒性は、温州ミカンより弱いが、柑橘の中では強い方に属する。かいよう病、そうか病に対しては抵抗性である。しかし、CTV強毒系統によるステムピッティングの発生が極めて激しい。

果実特性

 果形は扁球形で、果実の大きさは200〜250g程度であるが、有核果であったり、着果量が少ない場合には、300g以上になる。一方、着果過多の場合には150g程度になる場合もあり、玉ぞろいは必ずしも良好とは言えない。
 果面は黄橙色で、比較的滑らかである。剥皮性は温州ミカンに比べると悪く、やや剥きにくい。果肉色は橙色でじょうのう膜は薄く、肉質は柔軟多汁である。果皮、果肉にオレンジの香りがあり風味は良好である。
 花粉を全く生じず、単為結果性が強いので、周囲に受粉樹がなければ無核となる。
 果汁の糖度は11〜12度程度、酸含量は3月に1%前後となる。熟期は3月上・中旬である。
 単胚性のため、交雑育種における育種親としては極めて優秀であり、近年、国や各県で育成された交雑種に用いられており、不知火、せとか等多くの優良な交雑種を排出している。
清見

柑橘類の苗木生産販売

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