来 歴
アメリカ、カリフォルニア大学のフロスト博士がワシントンネーブルの実生から選抜され育成された実生品種である。トロビタとは、エスペラント語で「発見した」の意で、良いものが得られたので、この名が付けられたと思われる。
わが国には、昭和12年に当時の農林省果樹試験場に穂木で導入されたが、普及していない。近年は、消費の多様化に伴い、栽培されるようになった。
樹の特性
ワシントンネーブルよりも樹勢はやや強く、樹姿は直立性である。枝梢は密生しよく着果し、豊産性であるが、寒冷地では温度不足によって落花、落果するため、温暖であることが必要である。
果実特性
果実の大きさは130~150g程度であり、施設栽培でも200g程度にしかならず、ネーブルでは小さい。このため、世界の主要品種にもならずシトラスインダストリーでの紹介もない。
果形は球形で果面は比較的滑らかである。果梗部に溝はないが、果頂部はやや凹んでいる。果皮色は橙色で、果皮の厚さはワシントンよりもやや厚く中位で、よくしまっているため剥皮性が悪い。親品種であるワシントンには、ヘソがあって種がないが、トロビタはヘソがなく種子が10粒程度入る。
暖地での熟期は3月頃で、糖度はワシントンと同程度であるが、酸が少ないため甘味比が高く、現在の消費嗜好にマッチしていると言える。
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