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来 歴

アルジェリアで発生した偶発実生である。モロッコに近い地中海沿岸のオーラン近くの孤児院の庭で、クレメント・ローディア神父が育てた実生が原木と伝えられており、地中海マンダリンの雑種とみられている。育成者のクレメント神父の名をとりクレメンティンと命名された。
クレメンティンには2系統があり、普通系とモンリアル(モンリール)系に分けられる。一般的には、普通系が普及しており、この系統は自家不和合性といって、自分の花の花粉では受精せず、種ができない性質がある。このため、受粉樹がなければ無核になるが、単為結果性が低いので、花は咲いても果実はとまり難い。これと比較して日本の温州ミカンは単為結果性が強いため、無核で豊産である。
モンリアル系は、1940年にアルジェリアで発見された自家和合性品種であり、自分の花の花粉でも受精するため、種ができやすく収量はあるが、種の多さから嫌われてきた。

樹の特性

 樹勢は中程度で、開張性である。葉は細長く小葉で、温州に比較して葉色が濃い。枝梢は密生しやすいが、高接ぎした場合は、節間も長く、樹冠は円形となり扱いやすい。

果実特性

 果実の大きさは100g程度であるが、球形や扁平な果実まで変異が大きい。果梗部は丸みを帯び、一部突出する果実まである。果皮は滑らかで美しいが、油胞がやや突出する。果皮の色は赤みを帯びており、厚さは中くらいで剥きやすい。果汁は多く、酸が低いため、糖が多く濃厚な味である。熟期は、日本での栽培では、12月上中旬である。樹上で遅くまでおくと浮皮が発生するが、品質低下は少ない。樹及び果実の耐寒性はあると思われるが、温暖であるか高温の方が好ましい。

育種上の特性

クレメンティンは単胚性であるため、育種の交配親として活用されてきた。
交雑育種においては、温州ミカンのように多胚であると、交雑胚の栄養条件等
の問題から交雑胚が成長せず、珠心胚実生ばかりになるが、クレメンティンは単胚であるために、他の品種の花粉を交配してやると、新しい交雑実生がえられるため、この特性を活かして多くの新品種が育成されてきた。
 クレメンティン♀×オーランド♂
  ロビンソン、リー、オセオラ、ノバ、フェアチャイルド
 クレメンティン♀×ミネオラ♂
 ページ
クレメンティン

柑橘類の苗木生産販売

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